京都の方より相続に関するご相談
2025年06月03日
行政書士の先生に伺います。母の相続財産における法定相続分について教えてください。(京都)
先月、京都の実家に暮らしていた母が逝去したため、相続について親戚で話し合っています。父は既に亡くなっているので、相続人にあたるのは私を含めた子供だと思うのですが、兄は数年前に病気で他界しています。その場合は兄の子どもたちが相続人になるのでしょうか。私は元々亡くなった兄、そして弟を含めて3人兄弟でした。兄には子供が2人います。法定相続分の割合は一体どうなるのか教えて頂きたいです。 (京都)
法定相続分の相続順位から確認する事ができます。
民法では誰が遺産を相続するのかという法定相続人が定められています。まず、だれが法定相続人なのかを把握しましょう。
<法定相続人とその順位>
第一順位:子供や孫(直系卑属)
第二順位:父母(直系尊属)
第三順位:兄弟姉妹(傍系血族)
民法で決められた相続人の事を法定相続人と言って、配偶者はどのような場合にも必ず相続人となり、各相続人の相続順位により法定相続分は変わります。上位の方がいない場合、もしくは亡くなられている場合には次の順位の人が法定相続人となります。下記は民法の抜粋となります。
<法定相続分の割合>
民法第900条(法定相続分)
同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、次の各号の定めるところによる。
一、子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする。
二、配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、三分の二とし、直系尊属の相続分は三分の一とする。
三、配偶者及び兄弟姉妹が数人あるときは、配偶者の相続分は四分の三とし、兄弟姉妹の相続分は、四分の一とする。
四、子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。
ご相談者さまのケースで考えていきましょう。お母様の法定相続分は、ご相談者さまを含めて子供が3人なので1/3ずつですが、お兄様が既にお亡くなりになっているという事なので、お兄様のお子様の法定相続分は、そのお兄様分の1/3となります。そして、お兄様のお子様の人数でその1/3をさらに割ります。そうすると以下の通りになります。
・ご相談者様が1/3
・ご相談者様の妹様が1/3
・お兄様のお子様2人が1/6ずつ
以上、あくまでも法定相続分のご説明をしましたが、必ずしも法定相続分で相続を行わなければならない訳ではなく、法定相続人全員での話し合いによって遺産分割の内容を自由に決定する事が可能です。
相続によって相続人や法定相続分の割合などは変わるため、専門的な知識が無い場合では判断が難しいという事もございます。相続について不明点やお困りごとがある場合には、お早めに相続の専門家にご相談されると良いでしょう。
京都相続遺言相談プラザでは、京都地域の皆様の相続に関するお悩みを多く伺っております。京都近郊にお住まいの方で、遺産分割や相続手続きなどについて少しでもご不明点があるという方は、ぜひお気軽に京都相続遺言相談プラザの初回無料相談をご利用ください。